総合情報学部 | WHO’S LAB |大阪電気通信大学研究室紹介サイト /whoslab/teachers-category/sougouzyouhou/ WHO'S LABは、大阪電気通信大学の研究活動を発信する専用サイトです。 Thu, 07 Aug 2025 01:22:20 +0000 ja hourly 1 メタバースとデジタルツインで拓く 新たなリハビリテーションの可能性 /whoslab/research/matsui-k/ Thu, 07 Aug 2025 01:22:19 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=15217 高齢化、技術革新によるリハビリテーションの多様化が年々顕著になってきています。松居和寛准教授は、医学的知識と工学技術を組み合わせて医療機器の開発やリハビリテーション技術の向上を図り、より効果的で個別化されたリハビリテーシ […]

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高齢化、技術革新によるリハビリテーションの多様化が年々顕著になってきています。
松居和寛准教授は、医学的知識と工学技術を組み合わせて医療機器の開発やリハビリテーション技術の向上を図り、より効果的で個別化されたリハビリテーションの可能性を探っています。

脳の機能を活用した「アバター療法」で
メタバース空間でのリハビリテーションを実現

松居准教授が取り組んでいるのは、メタバース空間でのリハビリテーションを目指した「アバター療法」の研究です。この研究では、筋電図をインターフェースとして用い、メタバース空間で自分自身の身体と異なる特性を持つのアバターを操作する新たな手法を取り入れています。「Physio avatar(フィジオアバター)EB」と名付けられたこの技術の核となるのは、脳の機能を逆手に取ったリハビリテーション効果です。例えば、脳卒中で麻痺した患者でも、脳が「動かそう」と送る微弱な筋電図をアバターの動きに変換することで、「動く」という体験が得られます。動けない人が動くという体験は脳の「強化学習」につながり、神経回路の再構築に重要な効果をもたらします。

逆に健常者が「動かしにくいアバター」を操作した場合には、脳が予測した動きと実際の動きの差異を修正する「誤差学習」により、パフォーマンスが向上することが期待されます。

あるいは、自分より足が長いアバターを操作した場合は、足の指先と手先に振動子を装着して触覚フィードバックを与えると、あたかも自分の足が長くなったような錯覚が生じ、この状態で歩くと、足がよく上がるようになる効果が確認されています。

VR技術を活用すれば、場所を選ぶ必要がなくなり、ネットワークを通じて遠隔地のセラピストと共にメタバース空間でリハビリテーションを受けられるようになるでしょう。

筋電図駆動アバター(Physio Avatar EB)を体験している様子.相反する作用を持つ筋の筋電図を取得し,その比を計算してアバターを操作している.
本来の腕よりも伸長されたサイズのアバターを触覚刺激とともに体験している様子.実際の指先に振動子を取り付けており,アバターの指同士が振れると触覚刺激が提示される.

電気刺激による身体特性の定式化で
運動器ヒューマンデジタルツインを構築

もう一つの研究の柱は、「運動器ヒューマンデジタルツイン」の実現です。これは人間の身体特性をデジタル空間に再現し、仮想空間上に精巧なコピーを構築する技術です。制御工学の「システム同定」という手法を応用し、電気刺激に対する身体の反応を精密に計測することで、その人固有の運動特性を数理モデルとして定式化します。

健常時にあらかじめ自分の身体特性を測定・保存しておけば、リハビリテーションの目標設定や装具のシミュレーションにも役立てられると考えられています。また、ここで得られる身体特性は筋肉量や脂肪の付き方によって個人差があり「サルコペニア肥満」など、筋肉量が著しく減少する疾患の新たな診断法として活用が期待されています。

電気刺激を使って身体特性を測定している様子.相反する作用を持つ筋に同時に電気刺激を行うことで,筋協調を考慮した形で身体特性を取得できる.

医療・リハビリテーション現場の変革にとどまらない
新たな労働スタイルを創造

Physio avatar EBや運動器ヒューマンデジタルツインが実用化されれば、場所や人材の制約を超えた効果的なリハビリテーションが可能になり、多くの患者の生活の質向上に貢献することが期待されます。現実世界では身体的な制約があっても、メタバース空間では健康な頃の自分として活動でき、同時にリハビリテーションも進行できます。労働人口の減少という社会課題に対する、解決の糸口になるかもしれません。

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医療のかたちを変えるエンタテインメントの底力 /whoslab/research/makiishi/ Tue, 19 Nov 2024 01:00:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=14272 デジタルゲームが人々の暮らしに普及し、ゲームを楽しむ人々の年齢層も幅広くなりました。ゲームが持っている、人々の役に立ち社会を変える潜在的な力が注目されています。槙石教授は、ゲームクリエイターとしての24年間のキャリアから […]

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デジタルゲームが人々の暮らしに普及し、ゲームを楽しむ人々の年齢層も幅広くなりました。ゲームが持っている、人々の役に立ち社会を変える潜在的な力が注目されています。
槙石教授は、ゲームクリエイターとしての24年間のキャリアから「エンタテインメント+α」の可能性を探っています。

注目の「デジタル医療」に
ゲームデザインを取り入れる

研究テーマの一つは「デジタル治療」です。「デジタル・テラビューティクス(Digital Therapeutics, DTx)」とも呼ばれ、デジタル技術を活用して病気の予防・管理・治療を行う新しい医療のかたちです。アメリカで振興する分野ですが、日本でもすでに、ニコチン依存症治療アプリ、高血圧治療補助アプリ、不眠障害用アプリなどが承認済。こうしたアプリは、病気の治療に適した行動や生活習慣を継続するよう促すことから、治療効果を高めるツールとして期待されています。
槙石教授はゲームの楽しさが治療の継続を促すことに着目し、デジタル医療の世界にゲームの概念やデザインを取り入れようと考えています。
最初のターゲットは、認知予備能を高めてくれるデジタル治療です。認知予備能とは、脳に認知症の原因となるような病理的変化があっても、認知機能を維持できる能力のこと。
認知機能の低下を防ぐ上で、キーとなるのは「教育年数の長さ」「高度で複雑な仕事」「運動習慣」「余暇の充実」「社会的交流」などです。これらの経験値が多いほど、脳内の神経細胞ネットワークが強化され、思考の柔軟さが保たれるため、認知機能の低下を防ぐことが分かっています。
本格的な開発はまだこれからですが、上善研究室(建築・デザイン学科 空間デザイン専攻)をはじめ、健康スポーツ科学科などとの共同研究なども視野に入れて、基礎研究をスタートさせる予定です。

eスポーツが強くなる
科学的トレーニングの確立へ

eスポーツのスキルは、とにかくゲームをやりこむなど、独学で身につけるものと考えられがちです。一方で、一般のスポーツ分野では、スポーツ医学などの成果に基づいて、身体能力の強化、よいパフォーマンスのための身体の使い方、上達プロセスなどを分析し、その結果から導かれたトレーニング法が普及しています。eスポーツのスキルも、そうした科学的分析が必要とされる段階に入ってきていると言えるかもしれません。
槙石教授は、eスポーツ選手のパーソナリティを把握した上で、どこをどう強化していくか個別のトレーニングメニューを組み立てる科学的指導法の確立をめざしています。
たとえば指の動きなら、筋肉の状態や動きをキャプチャーして特徴を分析するなど、データに基づいたトレーニング理論やトレーニングメニューの構築が目標です。
さらに、ゲームが人にどのような影響を与えるのかについても分析。理論に基づいて、正しく強く、健康になるeスポーツの世界をつくりたいと考えています。

エンタテイメントで
暮らしがもっとリッチに

エンタテインメントの要素は、日々の暮らしの中に、もっとあってもいい要素なのかもしれません。
たとえば完璧な自動運転が可能になったとき、車内の人にとって移動時間はどこまで楽しめるものにできるでしょうか。また、IoTでつながる家電にエンタテインメント要素が加わることで、日常がもっと楽しくなり、家電の持つ価値自体も変わる可能性があります。
人々の暮らしをリッチにするのがエンタテインメントの役割。その未来は、この先も大きく広がりそうです。

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3DCGの新世界を導いたデジタルスカルプティング /whoslab/research/wada/ Wed, 23 Oct 2024 02:30:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=14242 3DCGの最初のステップは、3Dでモノの形をつくる3Dモデリングの工程です。ゲームや映画など映像作品のキャラクターや背景の形状制作に活用されている技術。和田教授は、3Dモデリングの中でも「デジタルスカルプティング」と呼ば […]

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3DCGの最初のステップは、3Dでモノの形をつくる3Dモデリングの工程です。ゲームや映画など映像作品のキャラクターや背景の形状制作に活用されている技術。
和田教授は、3Dモデリングの中でも「デジタルスカルプティング」と呼ばれる、リアルな質感や複雑な形状の表現が可能なモデリング手法を研究しています。

ハリウッドが認めた
「ZBrush」を武器にする

「スカルプト」とは、もともと「彫刻する」という意味の言葉です。デジタルスカルプティングが注目されはじめたのは、2001年に公開されアカデミー賞最優秀視覚効果賞を受賞した映画「ロード・オブ・ザ・リング」がきっかけでした。VFX 制作を担当したスタジオが、当時お絵かきソフトだった「ZBrush(ズィーブラシュ)」の表現力の高さに目をつけて採用し、共同でスカルプティング機能を大幅に強化。ポリゴンモデリングと呼ばれる多角形の集合体で構成する3Dモデリング手法とはまったく違う、スカルプトという手法を生み出したのです。
当時3DCGクリエイターだった和田教授は、ペンタブレットで絵を描くように3DモデリングができるZBrushの面白さに夢中になりました。ただ、ZBrushの ユーザーインターフェースは独特で、その使い勝手は決して良いとは言えませんでした。また、各機能について深く知りたいと思っても、電話帳のような英語版マニュアルしかありませんでした。
そこで和田教授は自らマニュアルを翻訳。日本初のZBrush解説動画を作り、2006年に発売しました。この解説動画のクオリティが高く評価され、公認インストラクターに就任。以来、ZBrushとデジタルスカルプティング技術の向上と普及を推進しています。

人体をかっこよく描くために
内部の構造を知る

和田教授は、本学でZBrushを使ったデジタルスカルプティングの技術演習などを担当。力を入れているのは、美術解剖学の知識を身につけてもらうことです。
たとえば、外側から見える人体の起伏は内部構造が外に現れたものなので、内部構造を知らないと人体を正確に描写できません。キャラクターづくりのために デフォルメするにしても、本来の形や配置を知っているからこそ上手く表現することができます。美術解剖学の修得は、人体の美しい シルエット を描くために不可欠な技術なのです。
和田教授の指導の特長は、学生が提出した課題作品の添削を重視している点です。自分の作品に対してプロの意見・感想を聞き、さらに実際に絵を描き直してもらうことは、不足しているスキルに気づき成長していく上で、最良の方法であると考えているからです。
ZBrushによるデジタルスカルプティングは、キャラクターやモデルの創作の起点であり最も面白いプロセスであると和田教授。ゲーム、映像はもちろんフィギュアやアクセサリーなど、関心のある領域に進むうえで糧となる能力を伸ばしてほしいと願っています。

課外のイベントに出展するための作品ポスター審査に伴う添削指導.正しい人体の構造を実際に描いて見せ、クリエイターとしてのモノの捉え方や考え方をアドバイスしています.
「密林の追跡者」
カラー3Dプリンターを開発されている国内メーカーの要請を受けて、3Dスカルプティングデータを提供.3D出力した後に立体物に手作業で着色する手法はよく見られるが、この作品の場合、カラー3Dプリンターで出力と着色を同時に行っている。CGと立体物を見比べても遜色ない。

何でもつくれるなら
何をつくる!?

3Dモデリングのツールがさらに進化を遂げると、ひらめきやアイデアがあればデッサン力がなくても思い通りのモデルを生み出すことができるようになるはず。3Dプリントの技術もさらに進化することで、ものづくりのハードルは今後どんどん下がっていくでしょう。医療分野では、3Dプリンターで心筋をつくることに成功したとか。
何でもつくれるようになった時、何をつくるか。技術の進化は私たちに、より本質的な問いを投げかけています。

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紙からデジタルへ、所有からシェアへ 芸術文化情報メディアの変遷を俯瞰する /whoslab/research/hara/ Tue, 23 Apr 2024 01:00:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=5967 電車やカフェでは、スマホ派が大多数で、本・雑誌・新聞といった紙媒体派は少数派なように、メディアは時代によって変わります。原教授は、自ら関わったメディアを振り返りつつ、芸術文化情報に関するメディアの変化と課題について追究し […]

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電車やカフェでは、スマホ派が大多数で、本・雑誌・新聞といった紙媒体派は少数派なように、メディアは時代によって変わります。
原教授は、自ら関わったメディアを振り返りつつ、芸術文化情報に関するメディアの変化と課題について追究しています。

紙からフロッピー、そしてウェブサイト、SNSへ 
アートに関わるメディアは変わり続けている

原教授が初めて芸術文化情報メディアの編纂に関わったのは1986年の『楽叢書第5冊〜現代芸術のキーワード・200』で紙媒体でした。その6年後の1992年にフロッピーディスクマガジンである『JAT:JAPAN ART TODAY -01 大阪ミキサー計画』を発刊。その5年後の1997年に現代芸術情報発信ポータルサイト「TOWN ART GALLERY」立ち上げに携わっています。アート情報の告知を行うメディアも紙のフライヤーからウェブサイトへ、ハガキからメールへ、口コミはSNSへと移行。また、アートも90年代までは平面作品なら絵画・写真などのメディアが主流でしたが、2000年代から国内外の美術展で映像の割合が増えています。さらにここ数年ではNFTアート作品が高額で取引されるなど、作品が物質ではなくなる現象も起こってきています。デジタル化は確実に進んでいます。

鑑賞者と作品がコミュニケーションできる
展覧会もアートメディアのひとつ

デジタル化は、複製が簡単で品質が保たれ、早く届くというメリットがあります。その一方で、フロッピーディスクが現在のIT環境では読み込めないように、規格が変わると次代に継承できないというデメリットもあります。

展覧会の告知やレビューも紙媒体からインターネットへと移行しつつあります。けれども、デジタル化が進んだとはいえ、アートの中心にあるのは作品を展示する展覧会です。観客が会場に足を運び、テーマに沿って集結した作品と対面できる展示空間は、リアルなアートメディアといえます。

原教授はアジア作家の映像展「Movin on Asia」の共同キュレーションも手がけていますが、展覧会は展示物の文脈を知り、周辺状況を俯瞰することもできます。担当するプロジェクト型科目では、履修生が学内の展示スペースに小さな「ゲーム博物館」を作ることに挑戦しています。

ゲームの歴史、テーマなどさまざまなことを調査して展示することで、今後のゲーム制作や情報発信に活かす力を育んでいます。

原教授が共同キュレーションを手掛けるアジア作家の映像展「Movin on Asia」のカタログ

メタバース時代に突入すれば
アートとゲームはボーダレスに!?

仮想空間が増えていくメタバース時代には、ゲームとされていたものがアートとして扱われるなど、アートとゲームの境界は曖昧になるでしょう。
ということは、ゲーム&メディア学科でアートを学べる本学は、かなり先見性があるといえるのではないでしょうか。

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続々と生まれ続けるデジタルゲームコンテンツ その面白さの源泉を解き明かす研究 /whoslab/research/nakane/ Mon, 25 Mar 2024 05:00:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=5822 当然ですが、面白くないとゲームとは言えません。面白さを引き出すための仕組みを研究しているのが、中根研究室です。ゲームクリエイターのキャリアを生かしてゲームデザインや表現の手法を分析。プレイヤーをひきつける要素として何があ […]

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当然ですが、面白くないとゲームとは言えません。面白さを引き出すための仕組みを研究しているのが、中根研究室です。ゲームクリエイターのキャリアを生かしてゲームデザインや表現の手法を分析。プレイヤーをひきつける要素として何があるのかを探り、データベース化しようとしています。

ゲームの魅力を目に見える形にする
MDAフレームワークを使った分析

メーカーがリリースするものにインディーズも加えると、毎年1万程度のデジタルゲームが世に出ています。星の数ほどあるゲームを分析する手法の一つがMDAフレームワークという考え方です。

Mは「メカニクス」でゲームの構造やルール、Dは「ダイナミクス」でメカニクスに従って促される行動や展開、Aは「エステティクス」でゲームによって引き起こされる気持ちいい、悔しいなどの感情を表します。それらを個別に分析するだけでなく、それらが重なり合い影響し合ってどのような効果を生み出すのかを解き明かしていきます。いわば、ゲームデザイナーが感覚や経験で研ぎ澄ませてきたノウハウを、客観的に目に見えるものにする作業です。

ゲーム分析の基本的な考え方の一つであるMDAフレームワーク.海外で生まれたゲームデザインの考え方であり,ベースにはゲームの内容を要素ごとに分解してゲームに必要な要素を分類しようとしている.

視覚表現を含めた丁寧な作りも重要 
デジタル技術の進化でゲームは変わる

MDAとは別の次元で、丁寧な作りかどうかという評価軸もあります。ゲームの世界観を伝える表現もその一つ。色彩や動きなどの視覚表現、ストーリーやキャラクターの作り込みなどのポイントを押さえながらいかにクリエイターの個性が発揮されているかが、ゲームの魅力を高めます。近年のゲームには、ユーザーがそれほど負担なく楽しめるようにした簡易化や、パソコンの性能が上がったことでさまざまなメカニクスやダイナミクスを一つのゲームに盛り込む統合化の傾向が見られます。

また、ゲーム開発に共通の処理をソフトウェア化したゲームエンジンの提供も進展。ゲーム会社でなくてもゲームが作れる時代が来ることで、また新たなゲームが生まれるかもしれません。

アイデアだけではなく,企画段階から全体をイメージした丁寧な作り込みが求められる時代に.

生成AIで変わる制作と
ゲームを考える力が重要になる世界へ

生成AIの登場で仕事のやり方が変わっています。生成AIを使えば何かを作り出す時に多くの時間をかけなくとも制作ができます。
一方で、生成AIで何かを作るには事前に何を作りたいか具体的に考え、それらを適切な言葉として伝える必要があります。ゲーム制作でも生成AIを使って作ろうとすれば、ゲームを具体的に考えて言葉に直す力が必要になってきます。
これからはアイデアだけではなく、様々な知識や経験を持つ人が重要になります。

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膨大な組み合わせが存在して正解が導けない 難解な「組み合わせ最適化問題」を解くには /whoslab/research/watanabe-k/ Wed, 15 Nov 2023 00:53:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=6022 どの道をどう通れば最も速く目的地に着けるか。カーナビのルート検索は、多くの組み合わせから最適なものを求める「組み合わせ最適化問題」の一つ。現実問題を数理モデルとして定式化し、計算によって答を導きます。渡邊研究室では、「組 […]

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どの道をどう通れば最も速く目的地に着けるか。カーナビのルート検索は、多くの組み合わせから最適なものを求める「組み合わせ最適化問題」の一つ。現実問題を数理モデルとして定式化し、計算によって答を導きます。
渡邊研究室では、「組み合わせ最適化問題」の基礎理論を研究しています。

アリがエサを運ぶ最短ルートを見つけ出す
生態をシミュレーションしたアルゴリズム

現実に起こる問題の多くが、「組み合わせ最適化問題」として定式化できます。トラックの台数が最小限ですむ配送ルート、コストを抑え収益を最大にする製造計画、過不足のないアルバイトの人員配置など経営上の問題にも応用されています。

渡邊研究室では、組み合わせが膨大にあって最適解を導くのが難しい問題を解く方法として、ある程度正解に近い解が導ける手法の改善を繰り返すメタヒューリスティック的と呼ばれる解法を研究。

たとえば、アリがエサを巣まで運ぶ最短経路を効率よく見つけ出す行動をシミュレーションした「アントシステム」。これを、テーマパークで最小限の待ち時間でアトラクションを回るアルゴリズムに応用するなど、さまざまな試みを行っています。

アントシステム
餌を見つけたアリは,腹部から道しるべフェロモンを地面につけながら巣に帰る.仲間のアリはフェロモンをたどって餌に向かう.餌からの距離が近ければフェロモンは濃く,遠回りであれば薄くなることから,自然に最短ルートが選別されていく.

現実の問題をグラフとしてモデル化し
条件に合った最適な解を見つける

またグラフ理論ネットワーク理論を使った「組み合わせ最適化問題」も研究テーマの一つ。「組み合わせ最適化問題」には、頂点を枝で結ぶグラフに数値データを付加する「ネットワーク理論」を応用するものが数多くあります。

たとえば、基本的な「ネットワーク理論」の一つである最大流問題は、始点から終点まで最大量を流す組み合わせを求める方法ですが、水や交通、電気や通信などの流れを扱うさまざまなシステムの構築や解析に広く応用できます。

また、頂点や枝を塗り分ける彩色問題の理論を使って、無線通信においてチャネルを効率的に割り当てる方法を導くことも。現実の問題をグラフやネットワークに抽象化して数式化することで、コンピュータで解ける問題にしていくものです。

カーナビなどに応用される最短経路問題
頂点を丸,頂点間の経路を矢印,頂点間の長さを数字で表し,最短経路を求める.この図のsからeへの最短経路は「s→a→c→d→e」.このような最短経路問題の考え方は,カーナビなどの探索に応用されている.

世の中を変えるような解法が見つかるか!?
常に進化を続ける最適化、アルゴリズム研究

社会のあらゆる場面で最適化問題が検討され、アルゴリズムが開発されています。しかし、最適解を見つけるのは簡単ではありません。厳密に最適解を求めるのは不可能、もしくは時間がかかりすぎる問題では、「だいたい正しい」解が得られればよしとしているのです。
社会をさらによくしたり、コンピュータの性能を向上させたりすることができる最適化やアルゴリズムは、常に進化途上の技術。次に生まれる新たな解法が、世の中を変えるかもしれません。

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ディープラーニングで AIをもっと「使えるヤツ」にする /whoslab/research/hisamatsu/ Mon, 23 Oct 2023 01:01:25 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=6823 AIが広く実用化されるようになったのは、ディープラーニングと呼ばれる、大量のデータ解析によってデータの特徴を認識する技術が進化したからだと言われています。久松研究室ではAIの性能向上につながるディープラーニングや、通信ネ […]

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AIが広く実用化されるようになったのは、ディープラーニングと呼ばれる、大量のデータ解析によってデータの特徴を認識する技術が進化したからだと言われています。
久松研究室ではAIの性能向上につながるディープラーニングや、通信ネットワークへの応用を研究しています。

膨大なデータを学習したAIの
性能をあげるファインチューニング

人間との対話によって、流暢で自然な文章を自動生成するChatGPT。これら生成AIには、事前に膨大なテキストデータからディープラーニング技術を使って言語知識を学習させ、自然言語を用いたさまざまな処理を高精度に行うAIモデル、LLM(大規模言語モデル)が使われています。

LLMの開発には、膨大なテキストを与えて一般的な言語知識を学習させる「事前学習」と、翻訳・対話などAIにさせたいタスク(仕事)に適したデータで再度学習させて調整する「ファインチューニング」の2段階があります。

久松研究室の研究テーマの一つは、このファインチューニング。モデルの構造やパラメータの設定による処理精度や学習時間への影響、プロンプトの評価や調整などを通してLLMの性能を高めています。

従来の機械学習とディープラーニングの違い
従来の機械学習では,前処理として人間が情報を整理し,特徴量を抽出する必要があった.しかしディープラーニングの学習システムでは,人間が介入することなくAI自らが特定の特徴量を設計し,学習してゆく.
LLMの開発
膨大なテキストを与えて一般的な言語知識を学習させる「事前学習」とタスク(仕事)ごとに追加学修で調整する「ファインチューニング」.この2段階で開発が進む.

通信ネットワークの混雑解消に
AIの分析力を役立てる

久松研究室では、ネットワークの輻輳制御(ふくそうせいぎょ)にディープラーニング技術を応用する研究も進めています。輻輳制御とは、通信ネットワークに許容量を超える伝送の要求が殺到して混雑するのを防ぐことです。

特にインターネットにおいて広く利用されているプロトコル、TCP/IPにおいては、輻輳を避け効率よくデータを転送するためのさまざまなアルゴリズムが提案されてきましたが、決して満足のいく制御が行われているわけではありません。

久松准教授は、輻輳も含めた伝送状況のAI分析が進めば、従来見つけられていなかった方法での制御ができるのではないかと、期待しています。

AIは数学研究でも成果
人間より賢くなる日はくるのか!?

AIは膨大なデータを利用することで、どんどん「確からしい」答えを出せるようになりました。今後もコンピュータの処理スピードの向上に伴って、できることが増えていくでしょう。2021年には、AIを使った数学研究で、AIが新しい定理を発見したり証明されていない問題の予想に役立つ新たなバターンを発見したそうです。
これが数学者に匹敵する直観の賜物なのか、単なる偶然なのか。AIは人間にどこまで近づくことができるのでしょうか。

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福祉・医療も、エデュテインメントもVRがコミュニケーションを進化させる! /whoslab/research/onishi/ Mon, 24 Jul 2023 02:06:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=3460 「まるで現実」のような世界、つまり仮想現実=VRは、ゲームなどの非現実の世界を楽しむのに優れた技術であることはよく知られています。大西研究室では、こうしたVRの技術を、福祉や医療、教育といった分野で効果的に活用する研究に […]

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「まるで現実」のような世界、つまり仮想現実=VRは、ゲームなどの非現実の世界を楽しむのに優れた技術であることはよく知られています。
大西研究室では、こうしたVRの技術を、福祉や医療、教育といった分野で効果的に活用する研究に取り組んでいます。

さまざまな手術のスキルアップを支援する
手術シミュレータ・ナビゲータを開発

腫瘍を摘出する外科手術などの際には、医師は切除する腫瘍の位置を把握して細心の注意を払いながら手術を進めていきます。けれども人間の体内はさまざまな組織や器官が複雑に組み合わされた3次元空間。入り組んだ部位の切除など非常に技術が求められる場合があり、事前のトレーニングや、手術中のナビゲーションなどの支援が求められています。

そこで大西研究室では、手術シミュレータや、手術ナビゲータの開発に取り組んでいます。

たとえば、シミュレータの画面には実際の撮影データに基づいて作られた3Dモデルの臓器が映し出され、腫瘍がマーカー表示されます。ユーザーは周囲の血管を傷つけないように腫瘍を取り出す訓練ができます。さまざまな症例をもとに、病巣を立体的(3次元)に理解することにも役立ちます。

また手術ナビゲータでは、手術中に映し出される医師の視界に、実際の腫瘍の場所をわかりやすく表示する方法についても検討しています。病巣の撮影データを基に計算した臓器内での位置関係が再現できれば、より臨床にあった効果的な、シミュレーションができるようになります。

同一の臓器をレイヤーごとに表示し、病巣をマーカー表示

下垂体腫瘍摘出術などで利⽤される⿐腔内視鏡下⼿術のナビゲータ(プロトタイプ)

鼻から内視鏡を入れて脳下垂体の腫瘍を切除する手術.このナビゲーションシステムではどの骨を削るかなど,細かい術式を検討できる.

リハビリのサポートから博物館の展示品鑑賞まで
HCIを取り入れ、ユーザーにやさしく

リハビリテーションや福祉の分野においても、VRの技術を利用して暴露療法をサポートするシステムを研究しています。

たとえば、高齢者が転倒した経験などから段差に対して芽生えた恐怖感を取り除くために、実際に踏み台を段差と見立て、VRゴーグル内のさまざまなシチュエーションの段差を見ながら昇降します。こうしたリハビリによって段差に慣れることをめざします。

また、博物館や美術館などの貴重な展示品への理解を深めるために、タブレット端末を利用した展示支援システムも開発しています。珍しい楽器など簡単にはふれられない展示品の前では、タブレットをかざすと楽器の音が流れ、解説文を読むことができます。近づくほどに音が大きくなったり、制限時間内に楽器を探し出すといった、ゲーム要素も導入。ガラスケースの中で展示品が陳列されているだけでなく、鑑賞者が自分の意思で積極的に関わることができるため、展示品への興味をより強く引き出すことができます。大西研究室では、こうした“楽しみながら学べる”新しい形の展示を提案しています。

 VR曝露療法システム
段差での転倒した経験などから芽生える恐怖感を取り除くために,VRゴーグル内のさまざまなシチュエーションの段差を見ながらリハビリを行う.
VRの技術を利用し,ゴーグルを付けた状態で踏み台を昇り降りすることで,多様なシチュエーションの段差が体験できる.
楽器の展示支援システム
楽器の展示支援システム
鑑賞者は展示された楽器をタブレットを通して鳴らしたり,文化的な背景を紹介する解説文を読んだりとインタラクティブに関わり,楽しみながら学べる.

五感の全てを再現したホログラムの誕生で
地球の裏側の友達ともハグできる!?

現在のVRは音声やビジュアルがメインですが、今後は音・匂い・皮膚感覚・味といった五感の全てを創り出す技術が生まれるでしょう。
情報技術の歴史はコミュニケーション支援の歴史でもあります。自分が3Dのホログラムとなり、遠く離れて暮らす友達と握手やハグする日も遠くないかもしれません。

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電気で動くあらゆる機器に搭載されるLSIのデジタル回路設計を高度化 /whoslab/research/kitajima/ Mon, 24 Jul 2023 02:05:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=3903 パソコンやスマートフォン、ゲーム機、車、家電製品などあらゆる製品に搭載されているLSI。通信、画像や音の処理、センシングなどさまざまな働きをするLSIがデジタルシステムとして動いています。北嶋研究室では、そのようなLSI […]

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パソコンやスマートフォン、ゲーム機、車、家電製品などあらゆる製品に搭載されているLSI。通信、画像や音の処理、センシングなどさまざまな働きをするLSIがデジタルシステムとして動いています。
北嶋研究室では、そのようなLSIをつくるデジタル回路設計をテーマに研究しています。

デジタル回路設計の効率化など
LSIの設計技術をテーマに研究

デジタル回路設計においては、デジタルシステムの規模が大きくなるにつれ人の手で回路図を描くことはできなくなりました。そこでハードウェアの記述言語を使ってプログラミングのように記述し、そこから自動的に回路図を生成するツールが開発されました。また、この設計した回路が正しく動作するかどうかの検証手法についても、自動化・高速化を目指して進化が進んでいます。

北嶋研究室では、こうしたLSIの設計技術をテーマに研究を続けてきました。ハードウェア記述言語よりも分かりやすく、記述量の少ないC言語などのプログラミング言語を使って回路設計を行う技術もそのテーマの一つです。

またデジタルシステムの中心となるマイクロプロセッサ(CPU)に、設計対象システムに合った新しい回路を追加して性能を上げることを支援する技術も、研究テーマの一つです。

特定用途向きプロセッサ
さまざまな電子製品で用いられるLSIは,その製品固有の働きをする.そのため,その製品で行われる処理を回路化してプロセッサ(CPU)と一体化することにより,汎用のプロセッサを用いたシステムを上まわる性能を得ることができる.このように,用途に合わせた機能を追加したプロセッサのことを特定用途向きプロセッサという.

回路の中の動きを可視化する技術で
ハードウェアへの深い理解に導く

また近年は、回路図を自動的に描画するアルゴリズムの改善についても研究しています。

現在使用されている一般的な回路図は、モジュールや配線のつながりは理解できても、動作がどう進むのかはわかりにくくなっています。

そこで、北嶋研究室では回路内の部品が動作するタイミングを考慮に入れ、動作の流れも可視化できる回路図を描画するアルゴリズムの開発を着想。一見すればすぐに間違いを発見できるメリットや、デジタル回路設計技術の教育ツールとしての活用が期待されます。研究室ではさらに、LSI内部の動作をパソコンなどに表示して可視化するツールの開発アイデアも検討中。こうした取り組みによって、コンピュータハードウェアのより深い理解につなげたいと考えています。

自動生成される回路図(左)と北嶋研究室で開発中の回路図(右)
左)現在使用されている回路図.モジュールや配線が重ならずにコンパクトに配置されることに重点が置かれており,動作のタイミングが分かりづらいという問題が.
右)北嶋研究室が手がける回路図なら,動作の内容(ブロックの役割)に基づいて各ブロックを配置するため動作が連動してゆくさまを視覚的に理解できるようになる.
現在のデジタル回路の開発環境
設計者は,パソコンで動く設計ツールを利用して,ハードウェア記述言語で回路のプログラムを記述する.ツールの機能により,プログラムから回路のデータを生成できる.FPGAと呼ばれる書き換え可能なLSIがあり,そのFPGAを搭載したボードを用いて,自分で作成したプログラムをすぐに動作させてみることも可能.

ソフトウェアは万能ではない!?
情報技術を支えるハードウェア人材を育成

情報技術といえばソフトウェアと結び付けて考えがちですが、ソフトウェアのできることには限界があります。膨大な情報の処理スピードを向上させたり、より複雑な動作を実現させたりするためにはハードウェアの工夫が欠かせません。
日本が今後グローバルな情報技術の開発競争を勝ち抜くためには、ハードウェアに強い人材の育成が急務。情報教育においても、常にハードとのつながりを意識し、関心をより深めていける手法の開発が求められています。

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ICTの重要な基盤技術「誤り訂正符号」でデジタルデータの信頼性を守れ! /whoslab/research/kohnosu/ Mon, 24 Jul 2023 02:04:00 +0000 /whoslab/?post_type=research&p=4601 数値、文字、音声や画像などの物理的な量や状態を、0と1の組み合わせに変換して扱うのがデジタル。アナログに比べ信号を正確に伝送できますが、それでも伝送中に間違ってしまうことはあります。鴻巣研究室では、誤りからデータを守る仕 […]

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数値、文字、音声や画像などの物理的な量や状態を、0と1の組み合わせに変換して扱うのがデジタル。アナログに比べ信号を正確に伝送できますが、それでも伝送中に間違ってしまうことはあります。
鴻巣研究室では、誤りからデータを守る仕組み「誤り訂正符号」を研究しています。

データを関数に入力して
検算を行うことでデータの間違いを発見

デジタルデータを記録したり通信したりする場合、ノイズが原因で0が1あるいは1が0に間違って伝わってしまうことがあります。そこで、誤りを検知し、ある程度の誤りなら修正する「誤り訂正符号」という仕組みが発明されました。

データを一定の長さごとに切り分け、データを関数に入力して計算することで出てくる検査記号を付け加えます。読み込みや受信の際には、検査記号を使って整合性を検証することでデータが正しいかどうかを確かめ、誤りがあれば復元します。CDの表面に小さな傷があっても読み出せるのは、誤り訂正符号が働いているおかげ。

昔の真空管式の電子計算機の記憶装置の信頼性や宇宙から地球に画像を送る技術の研究から発展し、今やインターネットや携帯電話、HDDやBlu-Rayなどあらゆる伝送に不可欠な基盤技術の一つとなっています。

組織符号の構成
データが正しいかどうかを確かめ,誤りがあれば復元するための検査記号.検査記号は情報記号を一定の関数を使って計算したもの.
ISBNコードは組織符号の構成
書籍や資料の識別コードISBNは,以前は10桁の番号で構成されており,10桁目の数字が文字の誤りを検出できるように組み込まれていた.この仕組みは,2元{0, 1}ではない「誤り訂正符号」の原理.
誤り訂正符号を逆手に取ったQRコードのデザイン
誤り訂正符号の機能を使って,二次元コードの中にわざと誤りが発生する箇所(イラスト)を入れ込むことも可能.誤り訂正符号のおかげで,正確な情報が読み取れる.

情報技術の進化に伴走する 
誤り訂正符号の能力を評価

1950年代から発展してきた誤り訂正符号は、現代までにさまざまな種類が生み出されました。また発生する誤りの特徴や、使用するアプリケーションによって最適な符号が選ばれるようにも進化してきました。いくつかの符号を組み合わせて使うといった技も生まれており、日々進歩しています。

鴻巣研究室では、こうした誤り訂正符号の能力を評価する研究を進めています。符号を長くすると誤りの検知や訂正の能力は向上します。その反面、計算量が増えてデータを伝送する際の負荷が大きくなるため、際限なく長くすることはできません。

一方でLSIや信号処理技術の進化によって、以前は使えなかったような長い符号が、今では簡単に処理できる可能性も出てきています。誤り訂正符号の研究では、過去に発明された符号が再評価されることも珍しくありません。実際、過去に発明された符号を現在の課題にミックスすることで、イノベーションが起きています。

Hamming符号の符号化・復号の例
1950年にR.Hammingによって提案されたHamming符号は,最も古い誤り訂正符号の1つ.コンピュータの主記憶メモリなどに使われてきた.

情報理論の父・シャノンが示した限界を目標に
進化を遂げる誤り訂正符号の世界

アメリカの電気工学者・数学者で「情報理論の父」とも呼ばれるクロード・シャノンは、情報理論を打ち立て、どんな形式の情報もビットに変換して送受信を行う通信方式を確立しましたが、同時にノイズのある通信路で正しくメッセージを伝えられる効率には限界があることを示しました。これをシャノン限界と呼びます。
誤り訂正符号はシャノン限界を達成する、実行可能な符号を求めて進化してきました。5Gに採用された誤り訂正符号は、一定の通信路においてシャノン限界に迫るものとして注目されています。デジタル技術を支える縁の下の力持ちの分野だけに、今後の進化が期待されます。

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